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とある工務店の設計部門の元同僚です。コロナという見えない敵との闘いで、建材の高騰から住宅の価格が上がり続け、まわりは「ウッドショックだからしょうがない」という諦めの言葉ばかりです。本当にそれだけが理由なのか？外の世界を見たくなりました。

古民家をリノベーションしようと考えてから、不動産会社はもちろん、市役所、福祉関係、地元の企業、地域の総代の方に声をかけてまわりましたが、空き家を貸したいという話は、ほぼありません。本当に空き家問題なんてあるのだろうか？マンションの一室にしようと諦めかけていました。

空き家探しをはじめて半年過ぎたころ、自由にリノベーションをしてよいとう器の大きな大家さんに出会ったのです。岡崎市のちょうど真ん中にある住宅地の青色瓦屋根の30坪平屋です。平屋なら足場もいらないから、安易な気持ちでセルフリノベーションが始まります。メインの実務をしながら、築60年の家の解体は埃との闘いで甘くはありません。Youtuberってどうやってセルフリノベーションしてるの？解体だけはセルフはおすすめしません。

解体に5か月かかり、やっと建物のDIYがはじまります。7月にOPEN予定だったのが、もう9月です。のんびりしている時間はありません。仲の良い工務店さんに紹介していただいた、大工、左官、電気、水道の職人の方々にお願いするところもでてきます。家づくりは一人ではできないと改めて実感しました。

お客様の家の設計監理とインテリアコーディネートの業務をリノベーションと並行しています。ここでも一緒に家づくりする工務店が必要です。私たちは設計を担当し、工事は工務店が主になって動きます。様々な特徴をもった工務店がありますが、私たちでさえ工事の実力を見分けるのは慎重になります。お施主さまはもっと分からないのではないでしょうか。特徴やサポートの基本的なこと以外に、必ず見ていただきたいのは社長の人柄と言動だと思います。

年末になり薪ストーブも入り、寒い中での作業も終わりです。辛いこともあったけど、やりきれたこともあったし、人の厳しさも温かさも知る濃い1年でした。コーヒーを飲みながら薪ストーブで暖を取り2人で語り合いました。新年からは、インテリアなどを入れていきます。

新年になり、暖かい中で仕事ができるし、Wi-Fiがつながっているし、トイレもあるし、水もでる、当たり前のことに幸せを感じられる新年のスタートです。新年は薪狩り、薪割りイベントからスタートです。

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